FORMAT COMPARISON
FASTA vs FASTQ
FASTA単体は配列、FASTQは配列と塩基ごとの品質値を保存します。
FASTAとFASTQ、どちらを選ぶ?
参照・組立配列にはFASTA、品質を使うリード解析にはFASTQを選び、原本も保持します。
FASTA向き
参照配列や組み立てた塩基配列を保存する
- 品質値を必要としない配列交換
FASTQ向き
塩基配列リードと塩基ごとの品質スコアをシーケンス解析工程間で受け渡す・paired-endなどの未アラインメントリードを解析前に保管する
- リード識別子・配列・対応する塩基品質を保持する
- NCBI SRA等へリードデータを提出する
基本情報を比較
FASTAとFASTQの主な違いを確認できます。
| 項目 | FASTA | FASTQ |
|---|---|---|
| 拡張子 | .fasta、.fa | .fastq、.fq、.fastq.gz、.fq.gz |
| MIME Type | ||
| 主な用途 | 参照配列や組み立てた塩基配列を保存する | 塩基配列リードと塩基ごとの品質スコアをシーケンス解析工程間で受け渡す・paired-endなどの未アラインメントリードを解析前に保管する |
| 圧縮 | none | optional_external_compression |
| 開く方法 | 対応する配列ツールで開き、識別子の重複・配列記号・長さを検査します。samtools faidxでは同一配列内の行幅を最終行以外で揃えます。配列や改行を変更したら.faiを再作成します。 | FASTQと品質符号化の変種に対応するシーケンス解析ツールで開きます。先頭の`@`識別子、配列と品質文字列の長さ、`+`行、Phred+33/Phred+64等の品質方式、機器・パイプラインの出力仕様を確認します。paired-endでは両ファイルのリード順序と識別子の対応も確かめてください。gzip圧縮なら対応ソフトで直接読むか展開します。 |
| 書き出し・変換 | FASTQから配列だけを出すと品質値が失われます。FASTAから元の品質値は復元できません。実際のQUALがある場合は識別子と配列長を対応させ、品質方式を確認して統合します。 | FASTQの品質方式を変換する際は、元のPhredまたはSolexaスコア体系とASCIIオフセットを特定し、数値スコアを正しく復号してから再符号化します。配列だけをFASTAへ出すと品質値が失われます。アラインメント済みSAM/BAM等へ進む処理は単なる拡張子変更ではなく、参照配列と解析ツールを使う別工程です。 |
用途別の選び方
作りたいものや使う場面から選べます。
品質値を必要としない配列交換
参照配列や組み立てた塩基配列を保存する
FASTA向きリード識別子・配列・対応する塩基品質を保持する
塩基配列リードと塩基ごとの品質スコアをシーケンス解析工程間で受け渡す・paired-endなどの未アラインメントリードを解析前に保管する
FASTQ向きNCBI SRA等へリードデータを提出する
塩基配列リードと塩基ごとの品質スコアをシーケンス解析工程間で受け渡す・paired-endなどの未アラインメントリードを解析前に保管する
FASTQ向き確認ポイント 1
FASTAは>識別行の後に配列が続きます。
使い分け確認ポイント 2
FASTQは@識別行・配列・+区切り・対応する品質文字列を持ちます。
使い分け選ぶ理由を詳しく
必要なのが配列だけか、品質に基づくフィルタリングも必要かを確認します。拡張子ではなく、生成元と解析ツールの想定も照合します。
- FASTAへの配列抽出では元の品質値が消えます。実際のQUALがないのに固定値を加えても測定品質の復元にはなりません。
- 実際のQUALを結合する場合は識別子・件数・配列長と品質方式を照合します。参照用.faiは配列や改行変更後に再作成します。
よくある質問
FASTQへ変換すればFASTAに品質が戻りますか?
いいえ。品質値は配列文字から復元できません。元の品質データがある場合だけ対応を確認して結合し、仮の値を測定値と扱わないでください。