Format Atlas

FORMAT COMPARISON

FITS vs Zarr

FITSは天文学データをHeader/Data Unit(HDU)単位で記録する標準形式です。Zarrは多次元配列をチャンクに分け、メタデータとともにストアのキーとして保存する仕様です。

最終確認: 2026-09-27

FITSとZarr、どちらを選ぶ?

天文学の観測データを既存のFITS対応ツールやアーカイブと交換するならFITSを選びます。大きな配列をチャンク単位で部分読み込みし、ファイルシステムやオブジェクトストレージで扱うならZarrを検討します。

FITS向き

天文学・科学分野で画像配列、スペクトル、表データを保存・交換する

  • 複数の画像や表とヘッダー情報を一つのデータセットにまとめる
  • FITS対応ソフト間で観測データを交換する

Zarr向き

大規模な多次元配列をチャンク単位で保存・交換する・クラウドストレージ上の科学データを扱う

  • 配列の一部だけを効率よく読み込む
  • 分割データを複数ツールで共有する

基本情報を比較

FITSとZarrの主な違いを確認できます。

項目FITSZarr
拡張子.fits、.fit、.fts.zarr
MIME Typeapplication/fits
主な用途天文学・科学分野で画像配列、スペクトル、表データを保存・交換する大規模な多次元配列をチャンク単位で保存・交換する・クラウドストレージ上の科学データを扱う
圧縮optionaloptional_codecs
開く方法FITS対応の天文画像ビューア、解析ソフト、または科学計算ライブラリで開きます。ファイル内に複数のHDUがある場合は、主HDUだけでなく拡張HDUも確認し、座標情報、単位、データ型、欠損値の扱いを検証してください。Zarr対応ライブラリや解析ソフトで開き、仕様バージョン、配列形状、チャンク、codec、属性を確認します。ローカルではディレクトリ全体、クラウドでは必要なキー群を保持し、作成元のメタデータ規約も確認してください。
書き出し・変換一般画像、表、他の科学形式へ変換する際は、画像配列だけでなく座標・単位・観測条件などのヘッダーや追加HDUが保持されるか確認します。形式変換後も元のFITSを保管し、科学的な値と位置情報を照合してください。netCDFやHDF5との変換では次元、型、チャンク、属性、座標規約の対応を確認します。変換先で一部構造やcodecを扱えない場合があるため、元データを保存し値を検証してください。

用途別の選び方

作りたいものや使う場面から選べます。

複数の画像や表とヘッダー情報を一つのデータセットにまとめる

天文学・科学分野で画像配列、スペクトル、表データを保存・交換する

FITS向き

FITS対応ソフト間で観測データを交換する

天文学・科学分野で画像配列、スペクトル、表データを保存・交換する

FITS向き

配列の一部だけを効率よく読み込む

大規模な多次元配列をチャンク単位で保存・交換する・クラウドストレージ上の科学データを扱う

Zarr向き

分割データを複数ツールで共有する

大規模な多次元配列をチャンク単位で保存・交換する・クラウドストレージ上の科学データを扱う

Zarr向き

確認ポイント 1

FITSはHDUごとのヘッダーとデータ部に画像配列や表を格納します。Zarrは配列・グループのメタデータと配列チャンクをストア内のキーに対応づけます。

使い分け

確認ポイント 2

FITSの天文学的意味はヘッダーと適用規約に依存します。Zarrの配列・属性だけで座標系、単位、時刻などの科学的意味が自動的に保存されるわけではありません。

使い分け

選ぶ理由を詳しく

  • 変換時は追加HDU、表、WCS・座標系、時刻、単位、スケーリング、欠損値、データ型を照合します。Zarrの版、チャンク形状、codec、ストアの完全性も確認してください。

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参考資料・仕様